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  先週の中学校の講話

◆歌の持つ力◆


 今日は歴史の話をします。江戸幕府が倒れ、明治になると江戸時代の藩が廃止になりました。廃藩置県といわれるものです。当初長野県は10以上の県があったようですが、次第に統合され、北部の長野県と南部の筑摩県になりました。筑摩県の県庁は松本に置かれていましたが、その県庁が火事で焼失し、それを理由に明治政府は長野県と筑摩県を統合し、長野県として県庁を長野市に置くこととしました。明治9年のことです。

 それから70年ほどたった昭和23年、今度は長野市にあった県庁が火事で焼失してしまいました。この時、筑摩県の人たち、つまり南部の人たちですね。この人たちは県庁を松本市へ作ろう、それがダメなら前のように長野県を2つの県に戻そう、と主張するようになりました。

 さて、昭和24年の県議会では、長野県を2つに割るかどうか、ということが採決されることとなりました。情勢は、分県しようという人の方がやや多い、という状況でした。その時、傍聴席からある歌が聞こえ、それがやがて議場に響き渡る大合唱となりました。その歌は「信濃の国」です。この合唱を聴き、議員の人たちは「やはり、長野県は一つだ」と思い、分県の案件は不成立になったのです。

この話は、どこまで真実か不明なところがあるようですが、「信濃の国」という歌が、長野県を一つにしたということはいえるのではないでしょうか。歌には不思議な力があるのだと思いませんか。歌には何かを変える力があると私は信じています。

 今、各クラスでは音楽会に向け合唱練習に取り組んでいます。歌をみんなと一緒に本気で歌ってみましょう。そうすると、自分の中の何かが変わると思います。クラスの中の何かが変わると思います。

(武田育夫)