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  面接合格コラム

面接合格コラム  

◇第1話 ウィン-ウィンの対話空間を

◇第2話 回答の「断・捨・離」は日頃の成果!?

◇第3話 笑顔で反論する

◇第4話 3色ボールペンの活用

◇第5話 自分の言葉で語ろう

◇第6話 面接官は何を見ている(知りたい)のか

◇第7話 「金太郎飴」の回答では、その人の意欲が見えてこない

◇第8話 面接でも、「人は見た目が9割」

◇第9話 目先の課題解決のみを追うべからず

◇第10話 「担任」の立場を惜しまれる人

◇第11話 面接官から見て好感がもてる人

◇第12話 言葉の引き出しがたくさんある

◇第13話 管理職はウィンドウズ対応を

◇第14話 「新聞から得た情報しかありませんが‥‥」

◇第15話 意地悪な突っ込みも乗り越える人

◇第16話 たかが身だしなみ、されど身だしなみ

◇第17話 より高い人間力を問い続ける人

◇第18話 確かな準備で面接を楽しむ

◇第19話 準備は万端。ならば少しの緊張を!



第1話

● 面接官の思い
ウィン - ウィンの対話空間を

 人事を担当する教員系行政職として、管理職選考の面接に多く携わってきました。

 通常、4~5人が一組になって、主発問者、補助発問者、進行役等を交代で担当することになっていました。

 面接員としてとりわけ緊張し、責任を強く感じたのは、主発問者になったときです。

 主発問をめぐるやりとりは、面接時間の5割近くを占めます。

 ある課題についての受験者の回答や反応を起点として、それを掘り下げたり広げたりする質問を一連の流れの中で行いながら、その受験者の人間性や能力を最大限に引き出すことが重要だとされていました。

 そのため面接を担当する私たちもまた、主発問の進め方を慎重に検討し、本番に臨んだものです。

 脈絡のない単発的な質問を繰り返すことで受験者を無用に混乱させることは、あってはならないことです。

 こうした面接のプロとしての真摯な姿勢と確かな技量が求められていました。

 主発問をめぐる受験者との充実したやりとりが成立したとき、面接員も自ずと爽快な気分になって、満足感を覚えたものです。

 受験者と同様、面接員も様々な重圧の中にいます。

 その意味で、両者は対立するものでなく、相互に触発し合うウィン-ウィンの関係にあると考えたいものです。

 このことを心に言い聞かせながら、面接員との対話空間で自身の信条と実践を力強く語ってほしいと願っています。

(坂東 文昭)

※『2015学校管理職選考 直前チェック 面接合格虎の巻』より



第2話

● 面接官の思い
回答の「断・捨・離」は日頃の成果!?


 面接で質問されることは、ほぼ想定できる内容です。

 普遍的な課題や、時流に生きる今日的な課題など、どれもが一度は耳にした課題です。

 なのになぜ、芯をとらえた回答ができないのでしょうか。

 思うに、回答を「一度できれいにまとめよう」とする意識で、回答の漏れや落ちを頭の中で注意深く探し、恐る恐る回答してはいないでしょうか。

 それこそが、回答の筋道を見えにくくしているように思えてなりません。

 課題に対して、本当に自分が実践したいことの骨組みだけを簡潔に説明する技量を持ちたいものです。

 そのためには、普段の職務の有り様がポイントです。

 日々の課題解決に取り組むとき、「課題は何かを具体的な事象としてとらえる(課題把握)」「課題を解決するとは、子供の(あるいは教員の)姿がどうなることか(課題解決の姿)」「どのような順番でどのような人がどのようにかかわるのか(組織的・計画的な実施)」の事実をエビデンスとして持っているはずです。

 しかし、試験という枠組みにはまると、普段の取り組みから遠のき、回答の「きれいさ」を求めやすいようです。

 回答の「断・捨・離」は、日ごろの実践の成果に他なりません。

 面接官は形の整った回答より、少々無骨でも、実のある内容に触れたいのです。

(小谷野 茂美)

※『2016学校管理職選考 直前チェック 面接合格虎の巻』より



第3話

● 面接官の思い
笑顔で反論する

 「あなたの言うことは所詮理想論に過ぎないのではないですか。」という鋭い批判の言葉が返ってきた。

 「高校受験のためだけではなく、すべての生徒の人生を豊かにするような学習指導を目指す必要があると考えます。」という直前の私の回答に対する面接官の反論だった。

 私はその語気の強さに一瞬たじろいだが、すぐに面接官の意図に気づいた。

 一方的に知識を伝えるだけの授業を改善することは、誰が考えても中学校教育の重要な課題である。私の回答に間違いがあるはずはない。

 だとすると5人の面接官のうち、この方はあえて逆説を立てて私の実力を試す役割を担っているのだ。いわば引っかけである。

 そうと分かればあわてるには及ばない。

 「保護者や生徒は少しでも良い高校に入りたいと願っているのではないですか。それに答えるのがどこが悪いのですか。」と面接官はたたみかけるように追及してきた。

 「私はそうは思いません。」

 私は笑顔と穏和な口調を保ちながら、質問者に妥協することなく授業改善論を述べた。

 結果は合格だった。

 私は今でも、教育理念を曲げずに主張した自分を誇りに思っている。

 たとえそれが原因で不合格になったとしても、後悔はしなかったろうと思う。

(山本 修司)

※『2014学校管理職選考 直前チェック 面接合格虎の巻』より



第4話

● 私の勉強法
3色ボールペンの活用

 面接選考では、単に理論を述べるだけでは良い評価は得られません。

 確かな理論に基づいた実践ができるかどうかがみられます。

 したがって、実践に裏付けられた論理的な回答が、面接官を納得させることになります。

 つまり、面接選考対策の基本は、理論と実践をどのように結び付けていくかということになるのです。

 そこで、私は3色ボールペンの活用を勧めています。


 まず、A5判程度のカードを用意します。

 そのカード1枚に1項目ずつ、面接で話題になりそうな課題のキーワードを、大きめに黒いペンで書いていきます。

 「国際理解教育」「若手教員の育成」といったことです。

 次に、その課題に関する法令や答申、理論などを青いペンで箇条書きにしていきます。

 「国際理解教育」であれば、「◇第2期教育振興基本計画―グローバル化の進展…」「◇求められる能力―コミュニケーション能力、主体性、異文化理解…」といったことです。

 最後に、赤ペンで実際に取り組んでいることを箇条書きにします。

 「◇校内研究での問題解決学習の推進…」「◇特別活動でのお正月遊び集会の実施…」といったことです。

 このカードは、作成することも大切ですが、それ以上に、ちょっとした時間にカードを読み返すことが有効です。

 青字と赤字の間を往復することで、常に理論と実践を結び付けて考える習慣がつきます。

(佐藤 正志)

※『2016学校管理職選考 直前チェック 面接合格虎の巻』より



第5話

● 面接官の思い
自分の言葉で語ろう

 極度の緊張感が漂う選考面接で、自分らしさを出しながら質問に正対して考えを述べるには、それ相応のスキルが欠かせません。

 多くの自治体では、市区町村等の校長会や研修団体が中心となり、その対策が様々に講じられています。

 講師からは、面接で問われる今日的な課題について知識を学び、いわゆる「面接練習」では、当日のシミュレーションを通して面接技術を学びます。

 この取り組み自体は、自らの実践を振り返り、整理して考えを構造化し、問われたことへの効果的な回答の仕方を学び直し、表現力を高める研修そのものであり、意義があります。

 問題は、知識再生型にはまった回答のパターンに陥ってしまう場合が多いことです。

 研修の場で講師から聞きかじったことを繰り返すだけでは、面接官が求める、受験者の考えの深さや表現の豊かさ、その人となりが見えてきません。

 例えば、「いじめ問題についてどう考えるか」と問われた時、学びながら実践を振り返って出てきた「自分の言葉」で語ってほしいのです。

 語り方から、いじめは絶対に許さないし、いじめられている子供は自分が絶対に守り抜くという熱さが伝わってくるような表現をしてほしいのです。

 日々、定型の言葉を自分の言葉に置き換えることを意識し、同僚等とのコミュニケーションで表現力の向上に努めたいものです。

(渡辺 秀貴)

※『2015学校管理職選考 直前チェック 面接合格虎の巻』より



第6話

● 面接官の思い
面接官は何を見ている(知りたい)のか

 面接練習で、面接官として受験者をみていると、もっと自分らしく、もっと自由な発想がほしいと思うことがあります。

 受験者の緊張した面持ちとは別に、この表情の裏にある本当の顔がみたい、と思います。

 面接練習の意図はいろいろあります。

 合格が目的の面接練習ではありますが、面接官にしてみれば、その合格ラインはただ一つ、「あなたは自分の学校の舵取りを、自信をもって健康に乗り切れますか。」です。

 学校の経営課題は多種多様です。

 面接では、当たり前の基礎的なことばかり聞かれます。

 しかし、本当の経営は、基礎的なものの上に積み上げられた学校の個性の創造です。

 それは、ミニマムエッセンシャルズとしての学習指導要領を土台とし、いかに自校の実態を読み込み、把握した上での創造的な作業です。

 受験者には、そこをこそ語ってほしいと思うのです。

 金太郎飴のごとく、受験者の誰に問うても紋切り型の回答では、面接官として一校を委ねる決心が付きません。

 受験者には難しい注文ではありますが、是非自問自答してみてください。

 もちろん、面接官として、受験者の良さを引き出す質問に磨きをかけなければと自戒している日々です。

(小谷野 茂美)

※『2014学校管理職選考 直前チェック 面接合格虎の巻』より



第7話

● 私の面接体験記(集団面接)
「金太郎飴」の回答では、その人の意欲がみえてこない

 事例があまり多くはない集団面接でのことです。

 面接官が5人いて、受験者が7人もいました。

 運が良いのか悪いのか、7人並んだ左の端が私でした。

 面接官が一人ずつ問題を出し、それに回答していきます。

 時には、「順番に」という指示があり、右や左から順番に答えることになります。

 左端の私は最後になることが多かったので、答えを心の中で用意する時間は十分にあったのですが、自分の言おうとしていた回答が、自分の番が来る前にすべて言われてしまっていることに気がつきました。

 「島での自然を生かした教育はどのように行うことが必要ですか。」という質問が出されました。

 次に、「それでは右の人から順にどうぞ」と言う声も聞こえました。

 「金太郎飴のように同じ答えでは、面接官に自分をアピールできない。何とかしなければ…」という気持ちになりました。

 冷静に、他の受験者の回答を聴いているうちに、私の前の6人が「島は面積が小さいので、その中で工夫する」という趣旨の回答をしていることが分かりました。

 皆、「金太郎飴」です。

 そこで私は、「島は決して小さくありません。島の周囲の海や海底を含めると大変に豊かな自然が広がっています。」と切り出しました。

(菅谷 正美)

※『2014学校管理職選考 直前チェック 面接合格虎の巻』より



第8話

● 面接官の思い
面接でも、「人は見た目が9割」

 本人にそのつもりがないのに、しばしば横柄な印象をもたれてしまうタイプの人がいます。

 「人は見た目が9割」などと言われますが、このようなタイプの人は、面接の場ではそれだけでマイナスからのスタートとなってしまいます。

 経験上、「横柄だなあ」と思える具体的な言動をいくつかあげてみましょう。

 まず、入室した時に面接官に向けられる目つきが、いかにも挑戦的に見えてしまう場合があります。

 顎が上がり、眉間にはシワが寄っています。

 着席して質問に答える時も引き続きそんな調子で、面接官の印象は悪化の一途を辿ります。

 さらに、足を広げ、背もたれに寄りかかったりすると、これはもう最悪です。

 このような態度では、たとえ回答の内容がよくても誠実さが感じられまんせんので、果たして、教職員や保護者、地域の人たちとうまくやっていけるのかと、疑問を感じてしまいます。

 また、言葉遣いに横柄さを感じる場合もよくあります。

 「それはですね‥‥」、「さっきもお話ししたとおり‥‥」、「私の経験上‥‥」などの言葉が先の態度と重なれば、この人は自分が置かれている立場を分かっているのだろうかと、その感覚を疑いたくなります。

 このように、「見た目」つまり表面に現れる言動は、その人の本質の一部であり、日常的なものといえるでしょう。

 面接官が不快になるような人物に、管理職という重責を任せたいと思うはずがありません。

(渡辺 秀貴)

※『2014学校管理職選考 直前チェック 面接合格虎の巻』より



第9話

● 面接官の思い
目先の課題解決のみを追うべからず

 面接練習で、こんなやりとりがありました。

Q: 〇〇さん、あなたの学校の課題は何ですか。

A: はい。1つ目は学習指導の‥‥。 2つ目は生徒指導の‥‥。 3つ目はキャリア教育の‥‥です。

Q: では、2つ目の課題を授業を通して解決しようとしたら、どのような方策を立てますか。

A: えっ。この課題は生徒指導ですので、学習指導の方策はあまり‥‥。


 こうして文字にすると、「そんな回答はしません」と言われるかもしれませんが、面接本番になると、「緊張しあがってしまって、つい‥‥」となるようです。

 しかし、本当に「あがってしまった」のでしょうか。

 課題解決の行き先は、すべて子供たちの成長として統合されて進捗しなければ意味がありません。

 課題解決の道筋は、指導者である教員が立案し、解決に向けて努力をしますが、最終的には子供の姿でしか検証できません。

 であれば、課題の領域が生徒指導であっても、子供の学校生活のほとんどを占める学習指導も課題解決の方策の構造化の一翼を担い、役割を果たすものでなければなりません。

 同様に、学習指導の課題解決も生徒指導の背景に支えられています。

 課題のとらえ方が狭義にとどまってしまうと、課題の本質を見失うことになりはしないか‥‥。老婆心ながら心配しています。

(小谷野 茂美)

※『2015学校管理職選考 直前チェック 面接合格虎の巻』より



第10話

● 合格する人はココがちがう
「担任」の立場を惜しまれる人

 面接をしながら、「この人は子供一人一人を大切にしているよい担任なのだろう」 と思うことがあります。

 そういう時は、選考という緊張感が漂うなかでも、双方共に心和やかになります。

 子供のために時間を惜しまず、学級経営や授業づくりに創意工夫を凝らす姿が目に浮かびます。

 当然、学校行事の中核となり、経験も様々な教職員の調整役としての役割も果たし、保護者や地域からの信頼も厚いに違いありません。

 また、このような存在感のある教師は若手からも慕われ、「〇〇先生にはずっと担任でいてほしい」 などと懇親会の席などで告白されるものです。

 私は、「力のある管理職の必要条件は何か?」 と問われたら、迷わず 「力のある学級(専科)経営者であること」 と答えます。

 それは、管理職に求められる様々な資質や能力を考えれば容易に分かります。

 学校経営力の楚は学級経営力です。

 子供一人一人のよさや可能性を適切に見出し、個に応じた手立てを講じる力は、そのまま教職員の人材育成力に通じます。

 質の高い授業や行事を目指して自らのスキルを高めていこうとする姿勢は、全教職員のモデルとなります。

 教職員が直面する多様な問題への具体的な助言ができる、頼りになる管理職像そのものです。

 このような 「よき担任」 が経営のトップに立ってこそ、「よき学校」 が実現できるのです。

(渡辺 秀貴)

※『2015学校管理職選考 直前チェック 面接合格虎の巻』より



第11話

● 合格する人はココがちがう
面接官から見て好感が持てる人

 次のような人には好感がもてます。その理由は‥‥。

① 自分をアピールする前に、「私たち」 をアピールする人。

 つまり、「私が( I )」 ではなく、「私たち(We)」 で語るということです。

 「私がやりました」 ではなく、「私たちでやりました」 のほうが好感度は高いです。

② 質問に適切かつ短く答える人。

 面接は 「語り」 ではなく 「対話」 です。

 長く話してもあまり聞いてはくれません。

 相手がもっと聞きたくなる応答をしましょう。

③ セカンド・イメージを大切にする人。

 服装や挨拶、返事、入り方などによるファースト・インプレッションは決定的です。

 しかし面接を始めてからのセカンド・イメージがよいと、時に内容が印象を乗り越えます。

④ 現場主義の人。

 現場に駆けつける対応が大事か、それとも現場を相対化する知恵が大切か、よく聞かれますが、その場の状況により異なります。

 しかし、多くの場合、自分の目で見て確かめる姿勢は好感がもてます。

⑤ 「面接を楽しめる」 人。

 面接が苦手で嫌、という雰囲気を醸し出す人がいます。

 しかし面接は 「対話」 です。Win-Winの関係構築が大切です。

 お互いに楽しい話ができると、おのずから合格ラインは低くなるものです。

⑥ 長所や短所をはっきり自覚できる人。

 強みと弱みは、実は1つのものです。

 状況や人間関係でそれは変わります。それらを自覚する力が必要です。

(吉田 和夫)

※『学校管理職選考 直前チェック 面接合格の勘所』より



第12話

● 合格する人はココがちがう
言葉の引き出しがたくさんある

 学校管理職は、子供だけでなく、保護者はじめ地域住民や関係者など、大人に対して発信(説明、説得、折衝など)する機会が多くなります。

 その場に応じた、品格ある 「言葉の力」 をもっていることが求められます。


◇面接では短い言葉のなかに具体を

 質問に対して端的に述べることが原則です。

 かといって、決まり文句や紋切り型では自分のよさはアピールできせん。面接者も飽き飽きしています。

 回答のなかで受験者の力量や人間性、職に臨む姿勢、努力の姿が伝わる言い方を工夫しましょう。

 「45分間丸ごと授業観察をして、評価表へのコメントには‥‥」

 「日曜日の地域清掃で人材情報を‥‥」

 「朝夕の校内巡視でデジカメを持って‥‥」

 と、ちょっとした言葉が加わると、説得力が増します。


◇美しい日本語を

 丁寧な言い方だと思うのか、「させていただきました」 をしきりに使う人がいます。

 不必要なところまで頻用するのは耳障りです。「しました」 ときっぱり言えないのでしょうか。

 「機会を得ました」 「自分を磨くチャンスと思い、引き受けました」 など、違う表現もできるはずです。

 また、語尾が上がるのも気になります。

 話し方に癖があると、聞き手は内容よりもそのことが気になってしまいます。

 言葉が貧しければ考えも貧弱になる、語彙の少ない人は心のもち方もがさつになると言われます。

 美しい日本語を意識し、普段から磨いておきたいものです。

(大澤 正子)

※『改訂 学校管理職選考 直前チェック 面接合格の勘所』より



第13話

● 面接官の思い
管理職はウィンドウズ対応を

 面接の時期になると、面接練習の 「面接官」 として対応することが多くなります。

 緊張した受験者は、面接室への入り方からぎこちなくなります。

 肩の力を抜いてと言うほうが無理な注文でしょうけれど、「普段は答えられるのに‥‥」 では、管理職にはなれません。

 なぜなら、一校を任され、子供と職員の命を守ることが何よりも重要な職務だからです。

 本番に強いも弱いもありません。管理職はいつも最前線、全力投球です。

 また、管理職は常にウィンドウズ対応です。

 1つの事柄のみに神経を集中し、それ以外は対応できないということでは困ります。

 1つの事柄に対応する一方で、何が起きるか想像もつかない状況を乗り切るには、学校経営上の課題に対し、常に意識を開いていなければなりません。

 コンピュータを立ち上げると、デスクトップ画面にはいくつもの仕事の窓(ショートカット)が広がっています。

 クリックするだけで、いつでも内容を把握したり書き換えたりできます。

 さらに、異なる仕事を同時に開き、コピーしたり削除したりなどの情報のやりとりが瞬時にできます。

 これがウィンドウズの強みです。

 管理職の仕事はこれに似ています。

 フットワークが良くないと、組織は動きません。

 面接の場面でも、面接官は、質問に対する回答の正否をみたいと欲しているわけではありません。

 様々な状況を判断し、変化に対応する俊敏な感性が求められていると思うのです。

(小谷野 茂美)

※『2014学校管理職選考 直前チェック 面接合格虎の巻』より



第14話

● 私の面接体験記
「新聞から得た情報しかありませんが‥‥」

◆面接はなぜ圧迫感があるのか

 「筆答ならばまだよいが、面接は苦手で‥‥」 という先生は少なくないと思います。

 いろいろ準備はしていても、その場になると、思ったことの半分も言えないのが実情です。

 その理由は、面接官から圧迫感を感じているからです。

 なぜ圧迫感を感じるかというと、日常の会話と違って、何を話しても面接官は頷いてくれないからです。


◆頷いてくれた面接官


 私も何回か面接を受けていますが、たった一度だけ、面接官が頷いてくれたことがあります。

 ある面接官から、「最近、いじめを苦に中学生が自殺した事件がありましたが、それをどう思いますか?」 という質問をされました。

 それは予想された質問でしたので、落ち着いて 「私は新聞で得た情報程度しかもっておりませんので、その範囲でお答えします」 と言ってから、私の考えを話し出しました。

 そのとき、面接官が頷いてくれたのです。


◆面接官の立場になってみて


 その後、立場がかわって、私も面接をする側にまわるようになりました。

 そうすると、何を根拠にこの人はこう考えるのだろうと、疑問に思う受け答えがたびたびありました。

 ところが、話の前にその考えをもつに至った根拠が簡潔な言葉で示されると、思わず頷きたくなってしまうのです。

 そんな言葉をいくつか用意しておくと、落ち着いて面接に臨めるかもしれませんね。

(佐藤 正志)

※『学校管理職選考 直前チェック 面接合格の勘所』より



第15話

● 合格する人はココがちがう
意地悪な突っ込みも乗り越える人

 面接練習で、面接官として受験者をみていると、もっと自分らしく、もっと自由な発想がほしいと思うことがあります。

 受験者の緊張した面持ちとは別に、この表情の裏にある本当の顔がみたい、と思います。

 面接練習の意図はいろいろあります。

 合格が目的の面接練習ではありますが、面接官にしてみれば、その合格ラインはただ一つ、「あなたは自分の学校の舵取りを、自信をもって健康に乗り切れますか。」です。

 学校の経営課題は多種多様です。

 面接では、当たり前の基礎的なことばかり聞かれます。

 しかし、本当の経営は、基礎的なものの上に積み上げられた学校の個性の創造です。

 それは、ミニマムエッセンシャルズとしての学習指導要領を土台とし、いかに自校の実態を読み込み、把握した上での創造的な作業です。

 受験者には、そこをこそ語ってほしいと思うのです。

 金太郎飴のごとく、受験者の誰に問うても紋切り型の回答では、面接官として一校を委ねる決心が付きません。

 受験者には難しい注文ではありますが、是非自問自答してみてください。

 もちろん、面接官として、受験者の良さを引き出す質問に磨きをかけなければと自戒している日々です。

(山本 修司)

※『改訂 学校管理職選考 直前チェック 面接合格の勘所』より



第16話

● 面接官はココをみる
たかが身だしなみ、されど身だしなみ

 教育管理職候補者の面接練習を手伝うと、面接に関する様々なことが見えてきます。

 小さなことだけれど気になることがあります。

 まず、服装‥‥というより、「着方」 です。

 男性はダーク系の背広、女性は簡素なスーツがお仕着せのように見えますが、安定感があるから不思議です。

 しかし、こんな男性がいました。

 上着の襟まわりに小さな白いゴミがちらほら。

 身頃にはいく筋か縦の線が‥‥。

 何のことはありません。フケと折りじわでした。

 びっくりしました。

 模擬ではあっても面接試験です。背広を着るときに、クチャクチャかどうか確認したいものです。

 また、当日の面接会場では、トイレを済ませながら、ワイシャツの襟やネクタイの結び目など、ほんの少しの気遣いがほしいものです。

 これは、おしゃれをしなさいと言うのではありません。

 一校の長たるものは、何時いかなるときに応接を余儀なくされるかわかりません。

 またそれは、日常の心構えにも通じます。


 以前、こんなことがありました。

 ある教員が生徒指導で手こずる生徒に、身だしなみを整えるように諭しました。

 すると生徒はすかさず、「それなら、先生はどうだ。朝から晩までずっとジャージだろ。たまには校長を見習えよ。」

 生徒は、感性のかたまりなのです。

(小谷野 茂美)

※『2015学校管理職選考 直前チェック 面接合格虎の巻』より



第17話

● 合格する人はココがちがう
より高い人間力を問い続ける人

 数々のコンクールで実績がある知人のピアニストによれば、本番での勝負は、舞台の袖から中央のピアノに進み、椅子の調整をするまでの一連の所作を終え、演奏を始めたところで決まってしまうのではないかというのです。

 一ヵ所でも演奏に不安な箇所があれば、それが表情や態度に表れ、所作もどこかぎこちなくなってしまいます。

 審査員はすでにその段階で演奏者が課題曲を自分のものにしているかを判断し、演奏の完成度を予感しているのでしょう。

 最初の音を聴いたところで完全に興味をなくす審査員の視線を感じたこともあるといいます。


 人物重視の面接で合格を決定づけるのも、やはりその人から漂う風格やオーラのようなものに尽きるでしょう。

 それはひと言では表せないものですが、実践に裏づけられた自信と、新たな職に賭ける覚悟から滲み出たものであり、入室した段階から会場の空気を変えるほどのインパクトを与えることがあるのです。

 そして、その第一印象は面接官の心をつかみ、その後の充実したやりとりを期待させることさえあるのです。

 「この人なら一校を任せられる」 と思わせる人はどんな質問にもたじろがない強さをもつだけでなく、管理職試験を人間力アップの好機ととらえ、自己のよさを発揮するために地道な修養と訓練を重ねてきた人にほかなりません。

(坂東 文昭)

※『2016学校管理職選考 直前チェック 面接合格虎の巻』より



第18話

● 私の面接体験記
確かな準備で面接を楽しむ

 自分の回答に不安があるときほど、緊張感は高まります。

 逆に、どんな問いにも確信をもって答えられる回答が準備できていれば、面接官との応答を楽しむことすら可能です。


◎枝葉を払って幹をつかむ


 一次合格を聞いた日、私は早速 「面接対策ノート」 をつくりました。

 1ページに1項目ずつ、想定質問を書き入れます。

 そして、自分なりの回答を 〈案1〉 として記します。

 それは面接練習や反省を重ねるたびに、〈案2〉 〈案3〉 と変化し、〈案7〉 に至るものもありました。

 今、そのノートを見返してみると、枝葉末節に走っていた回答が次第に研ぎ澄まされ、核心に迫っていく様子がわかります。

 この訓練は、管理職になってからの対応にも確実に生きてきます。


◎面接官の課題をとらえる


 面接する側に立つようになり、自分が苦慮している課題を問いかける場面も増えてきました。

 現場実態の把握や課題解決のアイデアを見いだす場としても生かせるからです。

 近年の課題でいうと、管理職の発掘・育成策や言語力の向上策、子どもと向き合う時間の確保策などです。

 こうした学校や行政が抱える課題について、的確な実態分析を伝え、解決への方途を力強く提示することができれば、自ずと管理職としての期待感は高まるに違いありません。

(有馬 守一)

※『改訂 学校管理職選考 直前チェック 面接合格の勘所』より



第19話

● 合格する人はココがちがう
準備は万端。ならば少しの緊張を!

◎意外に響く「初頭効果」

 人物評価を見誤らせるものとして、焦点効果、対比効果等が指摘されていますが、やはり初頭効果は大きいと感じます。

 面接官たる者、「第一印象」 に惑わされてはいけないのですが、やはり、入室時の堂々とした物腰には、「んっ! いけるな」 との 「激流」 が体中を巡ります。

 言葉での意思伝達はわずか7%、周辺言語38%、表情・態度55%というデータがあります。

 「目は口ほどにものを言う」 「ボディランゲージ」 等は、決して誇張された表現ではありません。

 威風堂々とすれば良いというのではありません。

 虎を描いて犬に類したのでは、元も子もありません。

 「今の自分の姿に自信をもつ」。 それだけのことです。


◎心を律す「制服感情」


 服装が他からの評価だけでなく、自分の言葉遣いや所作に影響を与えることは自明の理です。

 いわゆる制服感情と言われるものです。

 面接前に服装を整えることで、適度な緊張感を味わえます。

 「よそいき」 という言葉がありますが、面接はまさに 「よそいき」 の場です。

 こざっぱりとした服装で、できれば 「よそいき」 の靴や靴下があっても良いかもしれません。

 過剰に緊張しないかって?

 そうです。 「緊張してるな」 と感じるための 「演出」 です。

(嶋﨑 政男)

※『学校管理職選考 直前チェック 面接合格の勘所』(2010年刊)より